結婚指輪手作りの方法

結婚指輪を手作りする方法として、金属をまげて作っていく方法と、ワックス原型を作って指輪にする方法があります。そのどちらもメリットデメリットがあり、作り方によって出来上がった結婚指輪のデザインも変わってきます。

目次

金属をまげて作る方法

昔ながらの鍛冶屋さんのように金属をまげて丸め、指輪にする方法です。

短時間で作れる

比較的短時間で仕上げることが出来ます。手順は以下のように作ります。お客さん自身による製作の場合はあらかじめ金属棒が用意されていることが多く完成までは約3時間程度で仕上がります。

1.プラチナなどの金属を溶解し、棒状の形にします。

2.棒状のプラチナを作りたいサイズの長さに切り取ります。

3.プラチナ棒を丸めてつなぎ目を溶接し、真円に形を整えます。

4.全体を研磨すれば完成です。

ただし、ダイヤモンドを埋め込む、手彫りの彫刻を入れるなどの場合はお店の職人さんに加工してもらう必要があるので完成までの期間は約1ヵ月程度必要となります。

表面の傷やテクスチャーがそのまま指輪のデザインになる

金属棒を真円にする作業やサイズを合わせるために木槌や金槌で表面を叩きます。この時に付いた傷や槌目模様がそのまま表面のデザインになります。不規則な表面の模様をそのまま活かした手作り感のあるアンティークのような仕上がりになります。

ヤスリがけをするなどすればつるつるの表面に仕上げることが出来ます。

S字型のような歪んだ形は作りにくい

金属を丸めるだけで力を要します。丸めるだけで力のいる作業なので指輪の形を波打つようにゆがめながら更に丸い状態にするのは熟練の職人さんでも難しい作業です。そのため真っ直ぐな形の結婚指輪しか作れないと思っていたほうが良いでしょう。

作れるデザインが限られている

前述したように短時間で作れるのはメリットですが、作れる形が真っ直ぐで表面を磨くかテクスチャーのついたもののどちらかしか作ることが出来ません。デザインは限られているが表面のテクスチャーは製作時に付いた模様なので作る人によって違うものになり、全く同じ模様が出来ないのでオリジナルの結婚指輪として出来上がります。

原型を作って鋳造する方法

ワックスを指輪の形に削り出し指輪原型を作ります。その原型をロストワックス鋳造法という方法で金属に仕上げていく方法です。

自由なデザインが作れる

原型が出来るまでの工程は以下のようになります。

1.チューブワックスを作りたい幅で切り取ります。

2.穴を削って自分のサイズに合わせます。

3.余分な厚みがある場合は厚みを削ります。

4.S字型など歪んでいる指輪を作る場合は、不要部分を削ってS字型に削り出します。

5.表面を仕上げれば完成です。

柔らかいワックスを削って指輪の形を作るのでS字型やV字型など簡単に作ることが出来ます。削り出して作れる形であればどのようなデザインでも指輪にすることが出来るのでオリジナリティー度が上がります。

模様を深く入れることが出来るため立体感のあるデザインになる

ワックス原型の表面は針の先でも模様を付けることが出来るので模様を深く付けることが出来ます。そのため立体感のある模様になります。ハート模様や文字など工夫次第で色々な模様を自分で入れられます。これによってデザインの自由度が更にアップします。

完成までの期間が必用

ワックスの原型が仕上がるまでの時間は約1時間~3時間程度ですが、原型を鋳造して仕上がるまでの期間は約1ヵ月程度必要です。原型を作る作業のみお客さん自身で製作し、鋳造して仕上げるまではお店に任せます。

鋳造して完成させるまでの期間が必要なので急ぐ場合は早めに原型製作をしなければいけません。

自分に合った方法で手作りする

出来るだけシンプルなデザインで、ダイヤの埋め込みなどを希望しない場合は金属をまげて作る方法が良いです。

完成までの期間に余裕があり、デザインにこだわって結婚指輪を作りたい場合はワックスを使った方法が良いでしょう。

このようにそれぞれメリットデメリットがあるので自分たちの好みの方法で手作りするのが良いでしょう。